Excel/Access

サブタイトルは「テーブルを使ってください、お願いします。」本当に大事なことに目を向けよう。

『テーブルって何ですか?』Aさん

\「使わない理由がない」入門機能/



 

概要

「使わない理由がない」でおなじみなのがこのテーブル機能。
つまり全員使うってこと。
おなじみというのは田中亨さんのコメントです。
改めて「テーブル」というのは、表に関する機能の名前です。

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構造化参照の読み方

テーブルは”ただの表”を”データベースとする機能”とも言えます。
そのためここからはデータベースに沿った考え方。
まず、数式の記述がこれまでとは異なります。
ここは記述のルールを理解しておく必要がありますが、
これまで通りに数式を組めば記述(入力)は自動でされます。
この参照形式を「構造化参照」といいます。

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テーブルの外側で[金額]列を参照し、その右側に参照した数式をだしています。
数式の意味を1つ1つ理解しましょう。

=テーブル1[[#見出し],[金額]]
「テーブル名」…テーブルにつく固有の名前。


=テーブル1[[#見出し],[金額]]
「特殊項目指定子」…項目の名前。「見出し」「データ」「集計」などがあります。


=テーブル1[[#見出し],[金額]]
「列指定子」…列の名前。このテーブルの場合、「日付」「単価」「個数」「金額」。
列指定子=見出し名というわけです。

=テーブル1[@単価]*テーブル1[@個数]
@…”この行”という意味。これも特殊項目指定子。


構造化参照の特徴

1行、1列単位
1つ1つのセル単位の概念はなくなります。

1つのセルだけを削除することもできません。
テーブル内では何事も1行、1列単位で行うというわけです。
数式を組むときも1つのセルだけに入れるのではなく、
1列に同じ数式が基本的には入力されます。
これは”テーブルだから”というより、”データベースだから”です。

範囲の自動調整
データが追加や削除されたとき、テーブルの範囲も自動で調整されます。

テーブルとは表に対しての機能なので、
表と同じようにテーブルにも「範囲」が存在します。
そして実務で使う表(元データ)はデータが追加されることは常にあり、
表を元に計算する範囲も常に変わり得ます。
そんなときでも範囲のメンテナンスは必要ありません。


[データ]を省略
実務では「特殊項目指定子」を「データ」とすることが多いです。
それはデータ部分を計算に使うことが多いからです。
そしてデータ部分を計算に使う(参照)するときは、
特殊項目指定子の記述「データ」は省略できます。
特殊項目指定子の記述が省略されているとき、
「データ」を参照しているということ。


テーブル名の変更
実務では「テーブル名」を英語名に変更するといいです。
テーブル名はテーブルを参照するときに使うのですが、
他のシートからテーブルを参照するときシート名を指定しなくていいのは、
「名前の管理」のルールによるものです。


配列の
(角かっこ)は「配列」の記述のルールによるものです。
これはテーブル独自のものではありません。
ワークシート上のセルの概念はなくなるので、
これまでの「セル」をテーブルでは「配列」として捉えているわけです。
「配列」が何か?については、しばらくは知らなくていいです。


エクセルの使い方(余談)

今や実務では必要なデータをクラウドで管理することが一般的です。
そしてテーブルが初めて実装されたのはOffice2007から。
時代に合わせて道具(エクセル)の使い方が変化するのは自然なことです。
エクセルではそのクラウドからデータを下ろしたとき、
表の形式が“自動で”テーブル形式となります。
他の機能「取得と変換」「スピル」でも“テーブルを前提”とした仕様。
あるいは「入力規則」「条件付き書式」「ピボットテーブル」などの
実務で必須な機能や新しい機能、新しい関数もテーブルを元に使って初めて、
実用性が生まれます。
このようにMicrosoftは以前から、テーブル前提、テーブルを推奨していることがわかります。

「なぜテーブルは広く活用できるのか?」

理由はシンプル、明白です。
エクセルに限らず表計算ソフトは、いわば“データベースの考え方を用いる”ソフト。
そしてテーブルは、エクセルが持つ特別な”データベース領域”です。
つまりテーブルとして表(元データ)を扱うことがセオリーであり、
セオリーに従うから応用が利くわけです。
当然、セオリーに反するエクセルの使い方を続けると
他の作業・運用に支障が必ずでます。
「仕事の効率化」とありきたりな目標を会議で決めるくらいなら、
まず元データをテーブルにしてください。話はそこからです。



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